唾液不足が口臭の原因?

唾液と口臭の関係

唾液は口内にある3つの唾液腺から分泌されており、1日の分泌量は1~1.5リットルにもなります。唾液が減少して口の中が乾燥状態になると細菌が増殖するため、虫歯・歯周病・口内炎・口臭といった口内トラブルを引き起こす可能性があります。また、口には外気や食べ物などを通してさまざまな病原菌が入ってきます。唾液が少ないと防御機能が働かず、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。唾液は全身の健康維持に大切な機能です。

ニオイの正体は溶け込んだガス

そもそも分泌された唾液そのものは無臭です。唾液自体が口臭の原因になることはなく、唾液はニオイを抑える大切な役割を担っています。では無臭の唾液がなぜニオイを発するのでしょうか。口内には、毎日きちんと歯を磨いている人でも1,000~2,000億個もの細菌が生息しています。この細菌が作り出す「メチルメルカプタン」「硫化水素」などのガスが、ニオイを発生させます。本来無臭の唾液が臭うのは、このようなガスが唾液中に溶け込むためです。

口臭を改善する方法

口臭を防ぐには、その原因となるガスを作り出す細菌を増殖させないことです。そのためには、唾液の量を増やすことが大切です。唾液を増やす方法には、食事ではよく噛んで食べたり、水分補給をしっかりしたりするだけでなく、生活習慣の改善も欠かせません。しかし、歯周病や虫歯などがある場合は、治療しなければ口臭が改善されないこともあります。原因が不明の場合は全身疾患が関係している可能性があるため、病院を受診するようにしましょう。